AI自動化ラボ by PROST

SNS投稿の下書きをAIで自動生成する仕組みの作り方|1日5投稿を回す実例

2026年7月3日|株式会社PROST

私たちは株式会社PROSTとして、Threadsで1日5投稿をAIに自動生成させる仕組みを運用しています。この記事では、うまくいった部分だけでなく、最初にぶつかった失敗と、そこからどう考え方を変えたかをそのまま書きます。SNS運用をAIに任せたいが、何から手をつければいいか分からないという方の参考になれば幸いです。

なぜSNS投稿の自動生成に取り組んだのか

私たちは自社で69業務のAI化計画を立て、月497時間の削減を目指して実行中です。この計画の中で、SNS運用は優先度の高い項目のひとつでした。理由は単純で、毎日ネタを考えて文章にする作業は、時間はかかるのに属人化しやすく、担当者が変わると投稿のトーンも品質も揺れてしまうからです。

Threadsで1日5投稿を続けるには、下書きを作る工程をどうにか仕組み化する必要がありました。手動で毎日5本書き続けるのは現実的ではなく、かといって外注すると継続コストが積み上がります。そこでAIに下書き生成を任せ、人間は確認と調整に専念する体制を目指すことにしました。

最初の失敗、他人行儀な文章になって反応が付かなかった

最初にAIへ「Threadsに投稿する文章を作って」と指示したときに出てきたのは、文法的には正しいものの、誰が書いたのか分からない文章でした。丁寧すぎる敬語、一般論に終始する内容、そしてどこかで見たことのあるようなテンプレート的な言い回し。投稿してみると、いいねもコメントもほとんど付きませんでした。

振り返ると、原因はプロンプトの設計にありました。AIに与えていたのは「何を書くか」という指示だけで、「誰として書くか」「どんな言葉を選ぶ人物か」という情報が抜け落ちていたのです。結果として、AIは最も無難で汎用的な文体を選び、それが他人行儀な印象を生んでいました。

この失敗から学んだのは、SNS投稿のAI生成でつまずくポイントは技術面よりも言語化の設計にあるということです。プロンプトを直せば直る話ではなく、自分たちの発信スタイルをどう言葉で定義するかが本質的な課題でした。

自分の言葉に近づけるプロンプト調整の考え方

私たちが行った調整は、大きく分けて三つです。

効果が大きかったのは、指示を抽象的な形容詞ではなく具体的な行動として書き直したことです。「もっと自然に」ではAIは動けませんが、「実例か数字から書き始める」であれば再現性が出ます。この調整を経て、下書きの段階で人間が手を入れる分量が明らかに減りました。

承認フローの設計、全自動にしない理由

下書きの精度が上がっても、私たちは投稿の自動送信までは行っていません。AIが生成した下書きは必ず人間が確認し、承認したものだけを投稿する運用にしています。

理由は二つあります。ひとつは、AIが生成した文章の中に事実誤認や誇張表現が紛れ込む可能性がゼロではないこと。もうひとつは、SNSでの発言は会社の信用に直結するため、最終判断を人間の外に置くリスクが見合わないと判断したことです。

具体的な承認フローは次のとおりです。

ステップ内容
1. 下書き生成AIが1日分(5投稿)の下書きをまとめて作成
2. 一次確認担当者が内容の事実関係とトーンを確認
3. 修正・承認必要な箇所を手直しし、投稿として承認
4. 投稿・記録承認済みの文面のみ投稿し、履歴として記録

この流れにより、AIに任せる部分と人間が握る部分の線引きが明確になりました。生成の負荷はAIに、責任の所在は人間に、という役割分担です。

この仕組みが活きた別の場面

下書き生成とその後の確認フローという考え方は、SNS投稿以外の業務でも応用できています。私たちはLINE公式アカウントの自動返信も自社開発し、ツール費を月0円に抑えていますが、ここでもAIが返信文の下書きを作り、人間が承認するという同じ構造を採用しています。また、社内向けにはAI講座を全30レッスン自社構築しており、こうした運用ノウハウ自体を教材化する取り組みも進めています。

共通しているのは、AIに文章を作らせること自体は難しくなく、難しいのは「自分たちらしさ」をどう言語化してAIに渡すか、そして生成物をどこまで自動化して良いかの線引きだという点です。

これから同じ仕組みを作る方へ

SNS投稿の自動生成を始める際は、いきなり完璧なプロンプトを目指す必要はありません。私たちも最初の下書きは反応が付かないものでした。重要なのは、失敗した投稿と成功した投稿を比較し、その差分を言葉にしてAIに渡し直すというサイクルを回すことです。そして、どこまでを自動化し、どこから人間が承認するかを最初に決めておくことで、安心して運用を続けられます。

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